迦楼羅天(かるらてん)は、インド神話のガルダを前身とする、仏教の守護神。八部衆、後には二十八部衆の一員となった。「かるら」はパーリ語に由来。迦楼羅王とも呼ばれる。食吐悲苦鳥(じきとひくちょう)と漢訳される。
インド神話の神鳥ガルダが仏教に取り込まれ、仏法守護の神となった。口から金の火を吹き、赤い翼を広げると336万里にも達するとされる。一般的には、鳥頭人身の二臂と四臂があり、龍や蛇を踏みつけている姿の像容もある。 鳥頭人身有翼で、篳篥や横笛を吹く姿もある。
また那羅延天の乗り物として背に乗せた姿で描かれる。これは前身のガルダが那羅延天の前身ヴィシュヌ神の乗り物であった事に由来する。
仏教において、毒蛇は雨風を起こす悪龍とされ、煩悩の象徴といわれる為、龍(毒蛇)を常食としている迦楼羅天は、毒蛇から人を守り、龍蛇を喰らうように衆生の煩悩(三毒)を喰らう霊鳥として信仰されている。密教では、迦楼羅を本尊とした修法で降魔、病除、延命、防蛇毒に効果があるとする。また、祈雨、止風雨の利益(りやく)があるとされる。
不動明王背後の炎は迦楼羅天の吐く炎、または迦楼羅天そのものの姿であるとされ「迦楼羅焔」(かるらえん)と呼ばれる。
¥64,800
約350(H)×145(W)×105(D)mm 1.4kg
後白河法皇の発願により建立された京都の寺院に伝わる「国宝 二十八部衆立像」の一躯を再現。今まさに笛を吹こうとする一瞬の姿を切り取った造型が、異形の姿でありながら人の目を 惹きつける。